― 一人暮らし男子の、ゆるい洋服整理術 ―
一人暮らしを始めて最初に思ったのが、
**「クローゼット、意外と狭いな」**だった。
実家にいたときは、親がうまく片付けてくれてたのか、
服があふれるなんてことはあまりなかった。
でも今、自分ひとりで管理してみると――
気づけば、ハンガーにぎゅうぎゅうのシャツ。
Tシャツは引き出しに入りきらず、棚の上に積まれ、
毎朝「何着よう…」の前に「どこにあるんだ…」が始まる。
そしてふと気づく。
「着てない服、多すぎるな」
そんな僕が少しずつ試してきた、
**「洋服の整理を無理なく進める方法」**を今回は紹介したい。
減らすだけが正解じゃない。
“今の自分にちょうどいい”を見つける、
そんなゆるい整理の話です。
1. とにかく「全部出す」と気づくことがある
服の整理って、「何から手をつけていいかわからない」ことが多い。
だから僕は、まずクローゼットも引き出しも全部、一回出す。
床に山盛りになった服を前にすると、
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「これ、いつのだ?」
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「最近、これ着たっけ?」
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「あれ、こんなに同じ色の服あった?」
というツッコミが止まらなくなる。
人って、見えてないものを無視できる。
クローゼットの奥に押し込まれた服は、存在ごと忘れられる。
だからこそ、
一度“全部見える化”すると整理のスイッチが入る。
「これは残す」「これは微妙」「これはもう着ない」
と判断しやすくなる。
2. 残す基準は「最近着たか」「今の自分に合ってるか」
全部出したら、次は仕分け。
僕が使ってるシンプルな基準は2つ。
① 最近着たかどうか
→ この1シーズンで一度も袖を通さなかった服は、かなり怪しい。
② 今の自分に似合ってるか、しっくりくるか
→ 昔はお気に入りだったけど、なんとなく今は気分じゃない服って結構ある。
この2つで判断すると、
「持ってるけど実はもう要らない服」がごっそり出てくる。
中には、買ったけど似合わなかった服や、
セールで勢いで買ったけどタグがついたままの服も。
そんな服は無理して残さない。
「過去の自分のためじゃなく、“今の自分”のために服を選ぶ」
それが整理の本質だと思ってる。
3. 「捨てる」じゃなく「出口を用意する」
手放すと決めた服、
最初は「とりあえず袋に入れとくか」と思った。
でもそれがいつまでも部屋の片隅に置かれ、
むしろ「ごちゃつき」が増える原因に。
だから僕は、
“服の出口”をちゃんと決めるようにした。
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売れるもの → フリマアプリ(メルカリ、ラクマ)
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まとまった量 → 古着回収 or リサイクルショップ
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ちょっとした服 → 近所の古着コンテナやユニクロ回収BOXへ
すぐ手放せる選択肢を決めておくと、
「またあとでいいか」が減る。
あと、売ったり譲ったりすると、
「次に服を買うときにちゃんと考えよう」って気持ちにもなる。
捨てるだけじゃなく、
**“誰かに使ってもらえる”**という感覚があると、整理のハードルも下がった。
4. 「服の居場所」を決めるだけで、毎日がラクになる
整理が終わって、残す服が決まったら、
次は収納の“ルール”を決める。
僕はこんな感じでざっくり分けている:
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上段:よく着るTシャツ&シャツ(ハンガー)
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引き出し1:インナー&部屋着
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引き出し2:オフの日の服
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奥のスペース:季節外の服、冠婚葬祭用スーツ
重要なのは、「毎日使う服を出しやすくする」こと。
朝、眠い目をこすりながらでも
「ここ開ければ今日の服が揃ってる」状態にしておく。
そうすると、
支度のストレスが確実に減る。
整理とは、収納の完成じゃなくて、
“毎日の選びやすさを作る作業”なんだと実感した。
5. 増やさないための「ゆるいマイルール」
せっかく整理しても、また増えていくのが服の怖さ。
僕は“買い物ルール”も少しだけ変えた。
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新しい服を1着買うなら、1着手放す
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試着して「まあまあ」だったら買わない
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「似たようなの持ってないか?」を3秒考える
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セールの勢いで買わない
どれもゆるいけど、
“なんとなく増える”を防ぐ効果は絶大。
整理って、1回やれば終わりじゃない。
日々のちょっとした選択で、
部屋と気持ちの余白を守っていく感覚に近い。
おわりに:「服を選ぶ時間=自分を整える時間」
洋服の整理って、
ただクローゼットをスッキリさせるための作業じゃない。
「どんな服を着たいか」
「今の自分はどんな気分か」
を知るための、自分との対話だったりする。
お気に入りの服だけが並んでるクローゼットを開けると、
朝の気分がちょっと上がる。
「今日、何着ようかな」じゃなく、
「これ、着たいな」と思える服があるだけで、
一日が少し前向きになる。
完璧じゃなくていい。
一気に全部は変えられなくてもいい。
でも、“今の自分にちょうどいい服だけがある状態”は、
一人暮らしの暮らしをぐっとラクに、楽しくしてくれる。
今日もクローゼットを開けて、
「これ着よう」とスッと選べる。
そのシンプルさが、気持ちいい。