正直に言うと、僕は片付けが得意じゃない。
というか、わりと苦手な方だと思う。
学生時代の実家の部屋はすぐに床が見えなくなったし、引っ越して一人暮らしを始めたばかりの頃も、1週間で“生活感マックス”の部屋が完成した。
でもあるとき気づいたんです。
「ちゃんと片付ける」よりも、「散らからない仕組みをつくる」ほうが自分には合ってるかもって。
がんばって片付けても、気づけばまた散らかる。
だったら、“散らからない状態”をラクにキープできるようにしておけばいい。
そう思って少しずつ暮らし方を見直してみたら、無理なく部屋が整っている日が増えてきました。
今回は、そんな僕が実践している**「片付けが苦手でも、散らかりにくい部屋づくりのルール5選」**をご紹介します。
ズボラ寄りだけど、ちょっとは整えたい。
そんな僕みたいな人に届けたい、ゆるっと続く片付けのヒントです。
1. 「モノの定位置」をあいまいにしない
部屋が散らかる原因のひとつって、“戻す場所が決まっていない”ことなんですよね。
帰ってきて、鍵をどこに置こうか迷って…そのままポケットに入れっぱなし。コンビニでもらったレシート、開けた郵便物、使いかけの文房具…「とりあえずここでいいか」が積もって、すぐカオスになります。
なのでまずやったのは、**「よく使うものは置き場所を決める」**ということ。
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鍵は玄関近くの小皿に
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財布は帰宅後すぐの棚に
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スマホの充電器はベッドサイドの定位置に
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テーブルの上には、基本“何も置かない”
これを守るだけで、部屋がなんとなく整って見えるんです。
大事なのは、「使ったら戻す」よりも「どこに戻すかが決まってる」こと。
探す時間も減るし、結果的にラクなんですよね。
2. 「床に置かない」をゆるく意識する
僕が部屋を散らかす最大の癖、それは**“床にモノを置く”**ことでした。
脱いだ服、バッグ、買ってきた物、読みかけの雑誌。つい床にポンと置いてしまう。気づけば床が埋まって、掃除機もかけづらい状態に…。
そこで決めたのが、「床に置かない」というシンプルなルール。
とはいえガチガチに守っているわけじゃありません。意識しているのは、“床に置くときは一時的”という感覚。脱いだ服は、カゴへ。バッグは、フックか定位置の棚へ。
コツは、“置いてもいい場所”を決めておくこと。僕はソファ横に小さなスツールを置いて、読みかけのものやリモコンはそこに一時置きしています。
床が空いてると、空間も気持ちも広く感じるんです。
床って、思ってる以上に「部屋の雰囲気」を左右するんですよ。
3. 「使う場所に収納する」が地味に効く
これは個人的にすごく効いたルール。
片付けが続かない理由のひとつに、「使う場所としまう場所が遠い」というのがあります。
たとえば、リビングでよく使う爪切りを、洗面所の棚にしまっていた時期がありました。毎回取りに行くのが面倒で、結局出しっぱなしに…。
でも、リビングの引き出しに小物用のケースを置いてからは、使ったらすぐしまえるようになった。
つまり、**「使う場所の近くに置いておく」**だけで、片付けのハードルがぐっと下がるんです。
他にも:
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ティッシュやウェットシートは、ソファのすぐ横
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文房具は、PCデスクの引き出しに小分け収納
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ゴミ袋のストックは、ゴミ箱の近くの棚に
わざわざ動かなくても戻せると、自然に習慣になります。
便利さって、意外と片付けを続ける原動力なんですよね。
4. 「置きっぱなしゾーン」を1つ作っておく
これは賛否あるかもしれませんが、僕の中で革命だったのがこのルール。
片付けが苦手な人って、どんなに頑張っても「とりあえず置いておきたい物」が出てくるんですよ。でも、それがいろんな場所に点在していると、部屋がごちゃごちゃして見える。
そこで僕は、「ここだけは何でも置いてOK」なスペースをあえて作るようにしました。
僕の場合は、リビングのワゴンの1段目。郵便物や使いかけのノート、空きの封筒、ちょっとした小物など、“まだ片付けきれないもの”のためのゾーン。
このスペースがあると、「ちょっとだけ散らかす」が許される。
そして、気が向いたときにそこだけ片付ければ、部屋全体はスッキリ保てる。
全体を完璧に保つんじゃなくて、散らかしてもいい場所を1つ作る。これが、片付け苦手な人にはとてもやさしい仕組みです。
5. 「片付け時間」を決めておくとラクになる
最後のルールは、**“片付けはイベントではなく、習慣にする”**ということ。
僕は、夜寝る前の5分だけを「リセットタイム」にしています。
歯を磨いたあと、テレビや音楽を流しながら、テーブルの上を拭く。読みかけの本を戻す。洗い物が残っていたらサッと片付ける。それくらいのこと。
この5分を日常に組み込むだけで、散らかり方がまったく違ってきます。
片付けって、「やるぞ」と思うと面倒なんだけど、「ついでにやるもの」になると続きやすい。
朝のルーティンでもいいし、仕事終わりでもいい。
どこかで、“ちょっと整える時間”があるだけで、暮らしのリズムが変わっていきます。
おわりに:片付けが苦手でも、ちゃんと暮らせる
部屋がきれい=性格がきちんとしてる。
そんなイメージがあるかもしれないけど、僕はちょっと違うと思ってます。
ちゃんとしてなくても、ゆるくても、「暮らしを気にかけてる」っていう意識があれば、それで充分なんじゃないかって。
片付けが得意じゃなくても、仕組みで整えることはできる。
むしろ、無理せず心地よく暮らすために、自分に合ったやり方を見つけることのほうが、大事なことなのかもしれません。
これからも、完璧じゃないけど、散らかりすぎない。
そんな“ちょうどいい暮らし”を、一人の部屋で続けていけたらと思っています。