部屋着を変えたら、家時間が一気に楽しくなった話

ひとり時間

― 一人暮らし男子の“自分のための服”選び ―

一人暮らしを始めたとき、
「家の中なんて、適当でいいだろ」
と思っていた。

外に出るわけでもない。
誰に見られるわけでもない。
だから高校のときのジャージ、ヨレヨレのTシャツ、伸びきったスウェット。
そんな“部屋着”という名の“捨てるに捨てられない服”を着ていた。

でも、ふと気づいた。

「この服、着てて全然楽しくない。」

もちろん楽な服ではあった。
だけど、なんだかテンションが上がらない。
鏡に映った自分を見るたびに「まあ、こんなもんか」と少しだけ落ち込む。

そんなとき、SNSで“ルームウェアをおしゃれにしてる人”の投稿を見た。
「いいな」と思った。
でも、「いや、別に見せるわけじゃないし…」とも思った。

だけど試しに、UNIQLOでシンプルなセットアップを買ってみた。
それを着て家で過ごしたとき――
「あれ? なんか気分いいぞ?」
と感じた。

そこから僕の“部屋着を見直す旅”が始まった。


1. “適当”をやめたら、家の時間が変わった

それまでは「動きやすければいい」と思っていた。
でも、動きやすいだけの服って、気持ちまで“だらしなく”なることがある。

セットアップのルームウェアを着てソファに座ったとき、
「自分のためにちゃんと着てる」感覚があった。

  • なんとなく姿勢が良くなる

  • ちょっと掃除でもするかと思える

  • 外に出ても恥ずかしくない

この“自分の中のスイッチ”が入る感じ。
不思議だけど、服ひとつで家時間の“空気”が変わった。

適当じゃなく、“選んだ服”を着てるだけで、
「この部屋にいる自分が、ちょっといい感じ」
と思えるようになった。


2. 「部屋着と寝間着は別」が、意外と大事

それまで、部屋着=パジャマだった。
夜もそのまま寝て、朝もそのままコーヒーを淹れた。

でも、ルームウェアをちゃんと選ぶようになって、
「部屋着と寝間着は別でいいんだ」
と思うようになった。

朝起きて、パジャマから部屋着に着替えると、
自然と“1日が始まる”気分になる。
夜、部屋着からパジャマに着替えると、
「今日も1日お疲れ」と自分をリセットできる。

たった着替えるだけで、
生活のリズムが整った気がした。

一人暮らしだと、
「区切り」を自分で作らないと、
ずっと同じモードでダラダラしてしまう。

でも、服を変えるだけでスイッチが入る。
これって地味に大きい。


3. “お気に入り”を選ぶと、家が「自分の場所」になる

ルームウェアって、正直“楽さ”が一番大事だと思ってた。
でも、「着てて気持ちがいい」「見て気分が上がる」って感覚もすごく大事だった。

僕はベーシックカラーが好きなので、
グレーのセットアップ、黒のパーカー、ネイビーのスウェットパンツ。
こういう“落ち着いた色”を選んだ。

でも人によっては、
柄ものやカラフルなものが楽しいかもしれない。

大事なのは、
「自分が好きだと思えるものを着る」こと。

お気に入りの服を部屋で着ると、
「この空間は自分のものだ」
って感覚が自然と育つ。

外では“誰かに見せる服”だけど、
家では“自分のための服”。

それに気づいてから、
部屋が“自分の居場所”としてもっと心地よくなった。


4. 「部屋着で外に出られる」が、ラクでうれしい

一人暮らしだと、
コンビニ、スーパー、ゴミ出し…
「ちょっと外に出る機会」が意外と多い。

前の“ジャージ&ヨレT”だと、
出かける前に「上着着よう」「帽子かぶろう」と余計な準備が必要だった。

でも、
「この部屋着なら、そのまま外に出られる」
そんな服を選んでからは、すごくラクになった。

宅配便を受け取るときも、
インターホンが鳴って焦ることがなくなった。

家の中でも外でも“ちょっと気分がいい”状態でいられる。
これって想像以上にストレスが減る。

「誰かに見せるわけじゃないけど、見せられる」
そんな部屋着は、一人暮らしの強い味方だと思う。


5. 「服に手をかける」ことで、自分に優しくなれる

部屋着を見直してから、
“服をちゃんとたたむ”習慣もついた。

洗濯して乾いたら、
お気に入りのルームウェアは丁寧にたたんで引き出しにしまう。
寝間着用のシャツも、アイロンをかけておく。

こんな小さなことでも、
**「自分をちゃんと扱ってる」**感覚がある。

それまでは、
服は脱ぎっぱなし、洗濯カゴに山積み、
とりあえずソファの上…そんな日々だった。

でも服を見直してから、
自然と“扱い方”も丁寧になった。

それが不思議と、
「自分を雑に扱わない」ことにつながってる気がする。

部屋着って、ただの“着るもの”じゃなくて、
“自分を大切にするツール”なのかもしれない。


おわりに:「誰にも見せない服」こそ、自分を整える服

外に出る服は、誰かの目を意識して選ぶ。
でも、家で着る服は“誰にも見せない”。
だから適当でいい、と思ってた。

でも実は、
「誰にも見せない服こそ、自分の気持ちを整えてくれる服」
だったんだと、今なら思う。

部屋着を変えたことで、
家にいる自分がちょっと好きになれた。
自分のために着る服を選ぶだけで、
家時間が“楽しいもの”になった。

今日もお気に入りのルームウェアに着替えて、
ソファに座り、
音楽を流しながら、
「この時間、悪くないな」って思ってる。

これからも、
“誰のためでもない、自分のための服”を楽しんでいきたい。

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