休日、ベランダに座るだけで満たされる。僕の小さな楽しみ方

ベランダ

僕の小さな楽しみ方(男子一人暮らし目線)

一人暮らしを始めたばかりの頃、
「ベランダって、洗濯物を干すための場所だ」
くらいにしか思っていなかった。

狭いし、特に景色がいいわけでもない。
外の音は聞こえるし、蚊もいるし。
正直、使わない日が多かった。

でも、ある休日の午後。
部屋の中にずっといるのがもったいなく感じて、
ふとベランダに出てみた。

たまたま家にあった折りたたみ椅子を置いて、
コンビニで買ってきたアイスコーヒーを手に座ってみた。

外の風が頬に当たる感覚。
空を見上げると、雲がゆっくり流れている。
鳥の声、近所の子どもの声、車の音。
すべてが“ただそこにある”感じ。

そのとき、なんだか 「すごく満たされてる」 感覚があった。

ベランダに座るだけで、
心の奥がふわっと軽くなる。
それが僕の小さな楽しみの始まりだった。


1. 何も用意しなくても、“外にいる”だけでリフレッシュ

最初は本当に「椅子ひとつ」で始めた。
わざわざオシャレなガーデン家具を揃えるでもなく、
キャンプグッズを持ち出すでもなく。

でも、それだけで十分だった。

外にいると、部屋の中では気づかなかった“空気の流れ”を感じられる。
昼と夜で風の温度が違う。
時間帯によって街の音が変わる。
日差しが肌に当たる感覚も、意外と心地いい。

「自然」ってほど立派なものじゃない。
ただ、家の中とは違う“外の空気”がそこにある。

それだけで、
“今ここにいる”感覚が強くなる。

スマホを持たずに外に出て、
ただぼーっと景色を見る。
これが思った以上にリフレッシュになるんだと知った。


2. 飲み物があると、ベランダ時間が“ごほうび”になる

少し慣れてきてからは、
「ベランダ時間を楽しむための飲み物」を用意するようになった。

  • 夏はアイスコーヒーや炭酸水

  • 冬はホットココアやミルクティー

  • 朝は白湯や緑茶

  • 夜はノンアルビールやクラフトビール

“特別じゃないけど、ちょっといい”飲み物を持ってベランダに出る。
それだけで、
「今日の俺、ちょっといい時間過ごしてるな」って気分になれる。

飲み物があると、
ただ座っているだけの時間が“楽しむ時間”に変わる。

飲むたびに一息つける。
手に持つ温度で季節を感じられる。

小さなことだけど、
この“何かを飲みながら外にいる”っていう感覚が、
僕にとってベランダを「好きな場所」に変えてくれた。


3. 椅子と小さなテーブルで“自分だけのカフェ”を作る

次に加えたのが、小さな折りたたみテーブルだった。

机があると、

  • 本が置ける

  • コーヒーが置ける

  • ノートPCも広げられる

  • お菓子を置いてもいい

“手元が整う”って、
居心地の良さにつながるんだなと感じた。

カフェに行くと、
必ず“自分のテーブル”がある。
その感覚を、ベランダで再現できると、
**「自分だけのカフェ時間」**になる。

休みの日の朝。
ベランダでコーヒーを飲みながら新聞を読む。
日が傾く頃、音楽を小さく流して本をめくる。
夜はスマホで映画を見ながら、ビールを飲む。

全部“ただベランダに座ってるだけ”なのに、
なんだか一人暮らしの“特権”を楽しんでる気分になる。


4. 夜のベランダは、“一人になれる場所”

昼のベランダもいいけれど、
個人的に一番好きなのは夜のベランダだ。

仕事から帰ったあと、
部屋の電気を消して、
オレンジ色の間接照明だけにして、
静かな音楽をかけて、
冷たい飲み物を持って外に出る。

風が少し冷たくて、
街の音が遠くて、
空が広い。

そこに座っていると、
一日の“モード”が自然とオフになっていく。

何も話さなくていい。
誰にも見られなくていい。
ただ、“自分だけの場所”に戻れる。

ベランダって不思議だ。
部屋のすぐ外なのに、
気持ちを切り替えるスイッチになってくれる。

そんな夜があるから、
「また明日も頑張るか」って思える。


5. ベランダに座るだけで“気持ちが整う”理由

ベランダ時間を習慣にして気づいたのは、
**「意識的に“立ち止まる時間”を作ってたんだな」**ということ。

一人暮らしって、
誰にも邪魔されない分、
気づくとずっとスマホを見ていたり、
ずっと頭の中で仕事のことを考えてしまったりする。

でもベランダに座ると、
“今”に意識が戻る。

  • 空の色

  • 雲の形

  • 遠くの電車の音

  • 隣の家の明かり

“自分の外にあるもの”を感じると、
自然と呼吸が深くなる。

何もしない時間。
何も成し遂げない時間。
ただ、外を感じて“今ここ”にいる時間。

それが僕にとって、
“気持ちを整える時間”になってたんだと思う。


おわりに:ベランダは“自分のための小さな外”

一人暮らしのベランダは狭い。
椅子を置いたらギリギリ。
豪華なガーデニングもできない。
おしゃれなウッドデッキもない。

でも、
「ただ自分が座る場所」
それだけあれば十分だ。

そこに座ると、
自分だけのペースに戻れる。
「何もしてないけど、いい時間だったな」と思える。

それが、
僕が“ベランダに座るだけで満たされる”理由。

休日の午後、
今日も椅子を置いて、
アイスコーヒーを持って、
空を見上げながら、
ゆっくり深呼吸する。

たぶんこれからも、
何もないこの小さな場所で、
僕は“自分だけの楽しみ”を育て続けるんだと思う。

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