― 一人暮らし男子、家が“自分のための場所”になる工夫 ―
社会人になってから、
「頑張る」の連続だなと思う日が増えた。
仕事、責任、上司やお客さんとのやりとり、
気を使う人間関係。
一日の終わり、外ではもうヘトヘト。
そんな僕にとって、
家は「ただ寝る場所」だった。
でも、ある日ふと気づいた。
「この部屋、疲れが取れない。」
ソファに座っても、
ベッドに横になっても、
なんだか気持ちが休まらない。
ただ物理的に帰ってきてるだけ。
「頑張りすぎた日の“ただいま”を、
もっとちゃんと受け止めてくれる部屋にしたい。」
そう思って、
少しずつ“部屋作り”を見直していった。
今回は、そんな僕が実践してきた
「外で頑張りすぎた日の“ただいま”を迎える部屋作り」のヒントを
話してみたい。
1. 部屋に帰った瞬間、ホッとする「光」
以前の部屋は、
天井の白い蛍光灯が部屋全体をパキッと照らしていた。
でも仕事で疲れた日の夜、
その光が逆に“疲れ”を増幅してるように感じた。
そこで、
**「部屋に帰ったとき、光が優しいといいな」**と思い、
間接照明を置いた。
ソファの横、ベッドの横、玄関の小さな棚。
オレンジ色の暖かい光がポッと灯るだけで、
部屋の空気がやわらかくなる。
今では、
帰宅したらすぐメインライトを消して、
間接照明だけで過ごす。
「ああ、家に帰ってきた。」
その感覚が、光ひとつで生まれる。
外の世界から、
自分の“安全地帯”に戻れた気持ちになる。
2. 「ただいま」の香りを用意する
家に入った瞬間の匂いって、
意外と心に残る。
疲れてるとき、
部屋がなんだか“こもった空気”だと、
気持ちがドヨンとしてしまう。
だから、
「帰ったときに自分が好きな香り」がするようにした。
無印のディフューザーを置いて、
お気に入りのアロマを数滴。
僕は柑橘系やウッディ系の香りが落ち着く。
家に入るとふわっと優しい匂いがするだけで、
「ここは自分の場所だ」と思える。
香りって、
目に見えないけど“空気感”を作る。
“頑張った自分を受け止める空気”を、
香りで用意するだけで、
帰宅時間の満足度が全然違う。
3. 「置きっぱなしゾーン」を許す
疲れて帰ってきた日、
正直、片付けなんて無理。
カバンも服も小物も、
とりあえずソファに置いてしまう。
でもそれが続くと、
翌朝「片付いてない部屋」が目に入って、
さらに気分が落ちる。
そこで僕は、
「ここに置いてOK」という“置きっぱなしゾーン”を決めた。
玄関横の棚の上、
ソファ横のカゴ、
小さなバスケット。
帰宅したら、
ポケットの中身も鍵もスマホも全部そこに置く。
「片付けられなかった」のではなく、
「決めた場所に置いた」
この気持ちの違いが、すごくラク。
次の日気が向いたら、
その“置きっぱなしゾーン”だけリセットすればいい。
完璧じゃなくても、
“片付いてる感”がある部屋になる。
4. ベッド周りに「自分の好き」を集める
疲れた日は、
もう何もしたくない。
とにかくベッドに倒れ込みたい。
だからこそ、
**「ベッド周りを一番落ち着く場所にする」**を意識した。
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サイドテーブルに小さな間接照明
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枕元に読みかけの本1冊
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好きな香りのリネンスプレー
-
充電コードを届くところに固定
これだけで、
ベッドに入ったときの安心感が全然違う。
ベッドは“寝るだけ”じゃなくて、
「自分を甘やかせる最後の場所」。
外で頑張りすぎた日も、
ここに戻ってこれたら「大丈夫」って思える。
「自分の好き」が近くにあるだけで、
寝る前の気持ちが穏やかになる。
5. 「夜のための朝」をちょっとだけ用意しておく
忙しい朝、
少しだけ未来の自分のためにしておくと助かることがある。
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帰宅後すぐ飲めるペットボトルを冷やしておく
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ベッドを軽く整えておく
-
ゴミ箱を空にしておく
たったこれだけでも、
夜帰ってきたとき、
**「今日もよく頑張ったな」**って思える。
一人暮らしって、
“自分で自分の生活を整える”ことの連続。
でも全部完璧じゃなくていい。
**“未来の自分にちょっと優しいこと”**が一つでもあると、
心の余裕が残る。
夜、部屋に帰ってきたときの「ただいま」。
それを少しでも温かく迎えてあげられる空間。
そんな部屋に、少しずつ近づけたらいい。
おわりに:家は「戻る」場所じゃなく「戻れる」場所
外で頑張りすぎた日、
「帰りたい」じゃなく「戻りたい」って思える場所がほしい。
家が“自分を戻せる場所”になると、
外の世界で戦う力が少し湧いてくる。
完璧じゃなくていい。
高級な家具も、おしゃれなインテリアも必要ない。
でも、
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優しい光
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好きな香り
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心地よい寝床
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片付けすぎない余白
そんな小さな工夫が集まると、
「おかえり」って言ってくれる部屋になる。
今日も外で頑張った自分に、
「ただいま」と言える部屋でいたい。
そんな気持ちで、
僕はこれからも“自分のための部屋作り”を続けていく。