― 一人暮らし男子が“ちょっとだけ丁寧に”始める1日 ―
平日は朝が戦いだ。目覚ましは最低でも2回スヌーズ。寝ぼけたまま顔を洗い、コーヒーもインスタントで済ませ、食パンをくわえながらPCの前へ…。誰に見せるわけでもない慌ただしさの中、気づけばもう夜。
そういう日々を繰り返していると、「週末くらい、ゆっくりしたいなあ」と思う。
でも、ただ寝だめして気づけばお昼…みたいな休日を何度か過ごしていると、それはそれでなんだか虚しくなる。せっかくの休みだからこそ、“時間を味わう”ような朝を迎えたい。
そんな思いから、僕は**「休日の朝をちょっとだけ丁寧に過ごす」**ことを意識するようになりました。
今回は、一人暮らしの男子がリアルにやってる、ゆるくて気持ちいい“休日の朝の過ごし方”をご紹介します。豪華でも特別でもないけれど、日々の生活を少しずつ整えてくれる、そんな朝のルーティンの話です。
1. 目覚ましは“日の光”。アラームよりもカーテンが大事
まず、平日と違って「無理やり起きる」ことをやめました。代わりに意識しているのが、**“自然な目覚め”**です。
冬は難しいけれど、春〜秋は、カーテンを少し開けて寝るようにしています。朝になると部屋にやわらかい光が差し込んできて、じんわり目が覚める感じが心地いい。
音で叩き起こされるんじゃなくて、光で静かに目覚める。たったそれだけのことなのに、朝の気分が驚くほど違うんです。
起きる時間は決めていません。7時のときもあれば、8時半くらいまで寝てるときもある。でも、「ちゃんと寝たな」と体が感じるくらい眠ったら、そろそろ起きようかな、という感じでベッドを出ます。
この“無理に起きない”という選択が、休日の贅沢の第一歩なんだと思っています。
2. ベッドの上でゴロゴロする10分が、意外と大事
起きたらすぐ行動開始! …しないのが休日スタイル。
むしろ、「ベッドの上でゴロゴロする時間」こそ、最高のひとときだったりします。スマホを開いて天気をチェックしたり、今日やりたいことをふわっと考えたり、ラジオを流したり。誰にも急かされない時間って、それだけで贅沢なんですよね。
特におすすめなのが、“窓の外を見る”という行為。
空の色や雲の動き、鳥の鳴き声、近所の音。ぼーっとしながらも、ちゃんと「朝を感じている」って、けっこう大事なことなんじゃないかと思います。
忙しい日常では味わえない「何もしない時間」が、じわじわと心をほどいてくれるんです。
3. 休日の朝ごはんは、気取らず“好き”を詰め込む
平日は時短が命。でも休日は、「好きなものを、好きなだけ」。
僕の朝ごはんは、日によっていろいろです。
ちょっと気分を変えたい日は、トースト+ベーコン+スクランブルエッグ+カフェラテ。時間があるときは、ホットサンドやフレンチトーストに挑戦することも。
「今日はゆるくいこう」と決めた日は、冷凍クロワッサンを焼いてバターと蜂蜜をのせるだけ。これがまたうまいんです。
朝食を作るときは、必ず音楽をかけます。ゆるめのBGMやラジオを流しながら、キッチンで野菜を切る音やコーヒーの湯気が立つ音に耳を澄ませる時間。
料理が趣味というわけではないけど、「朝食をつくる」という行為が、自分に手間をかけている感覚をくれて、それがなんだか嬉しい。
盛り付けも、ほんの少しだけ気にしてみると、より満足感が増します。皿に余白を残して配置するとか、マグカップをお気に入りのものにするだけでも違うんですよね。
4. 洗濯と掃除を“リズム”でこなすのが気持ちいい
ご飯を食べて満足したら、次は**「午前中の家事」タイム**。
平日はあまりできないことを、休日にサクッとやっておくと、午後の自由時間を気持ちよく迎えられます。
洗濯は、音楽をかけながらやるのがおすすめ。最近は洗剤も柔軟剤も、香りでテンションを上げるタイプを使ってます。洗いたての服の香りに包まれると、「あ、今日いい日だな」と思えたり。
掃除も完璧を目指さなくてOK。ワイパーをかけて、床に落ちた髪の毛を取るだけでも十分。ベッドを整えて、ちょっとだけ窓を開けて換気。
こういう“ちょっとしたリセット”を朝にしておくと、午後のだらだらタイムが罪悪感ゼロになります。
5. 書く、読む、ぼーっとする。「予定のない時間」を贅沢に
午前中に最低限の家事を終えたら、あとはもう自分時間。
僕がよくやるのは、以下の3つ。
● 書く
ノートに頭の中を書き出す。今日思ったこと、最近モヤモヤしてること、感謝したいことなど、なんでもOK。ただ書くだけなのに、不思議と心が整うんですよね。
● 読む
コーヒーを飲みながら、紙の本を読む。スマホやPCとは違う、紙のめくる感覚が心地いい。とくに休日の午前中は、ちょっと重ためのエッセイや哲学系の本がスッと入ってくる気がします。
● 何もしない
ただぼーっとする。窓際に座って外を眺めたり、ベランダでアイスコーヒー飲んだり。
一見無駄に見えるけど、こういう“余白の時間”こそが、頭と心をリセットしてくれます。
おわりに:休日の朝を、自分を整える時間にする
一人暮らしの休日って、自由だけど、気を抜くとあっという間に終わってしまう。
だからこそ、「朝の過ごし方」が大事なんだと思います。
何かを成し遂げる必要なんてない。むしろ、“何もしないこと”を丁寧に味わうことで、自分の生活がちょっとずつ整っていく。
休日の朝は、暮らしの“リセットボタン”みたいなもの。
寝坊してもいい、だらけてもいい。だけど、そこにほんの少しだけ「自分を大切にする」行動があると、1日がまるで違ってくる。
“おしゃれ”じゃなくていい。**“自分にとって気持ちいい”**があれば、それで充分。
そんなふうに暮らしを重ねていけたら、「家にいるのが好き」って、自然に思えるようになるんじゃないかと思います。