― 無理しない、でも心が整うお風呂時間 ―
一人暮らしを始めたばかりの頃、
お風呂なんて「とりあえず身体を洗えればいい」くらいに思っていた。
シャワーを浴びるだけ。
浴槽にお湯を張るのは、面倒くさい。
“自分のためだけにお湯を溜める”ことに、どこか抵抗があった。
でも、ある日。
仕事からクタクタで帰った夜、
なんとなく湯船に浸かりたくなって、
久しぶりにお湯を張ってみた。
肩まで浸かって、
ふーっと息を吐いたとき、
心と体がじわっと緩む感覚があった。
「あ、これ、めっちゃ癒されるやつだ。」
それから、少しずつ“お風呂の時間”を見直すようになった。
今回は、そんな僕が実践している
**「一人暮らし男子のちょっといいバスタイムの作り方」**を話したい。
完璧じゃなくていい。
でも、“自分をいたわるひととき”を作る工夫。
そんな小さなヒントを詰め込んだ話です。
1. 「お湯を張る」ハードルを下げる
僕にとって、湯船をためるのはちょっとしたハードルだった。
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水道代がもったいない
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ガス代がもったいない
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浴槽を洗うのが面倒くさい
でも、
**「全部、毎日やる必要はない」**と気づいてから、ラクになった。
僕は週1〜2回、“自分の疲れをリセットしたい日”にだけお湯を張る。
仕事でヘトヘトだった日、
嫌なことがあった日、
ちょっと頑張った自分にご褒美をあげたい日。
そんな日にお湯を張ると、
**「自分のために用意したお風呂」**という特別感が出る。
頻度を決めると、
「今日はお風呂の日だ」と楽しみにもなる。
“毎日完璧”じゃなくていい。
“たまにちゃんと”が心地いい。
2. 1000円以内で楽しめる入浴剤の世界
お風呂の楽しみ方として、
「入浴剤」がめちゃくちゃ優秀だった。
最初はドラッグストアで見つけた
バブやバスクリンからスタート。
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柚子の香り
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森林の香り
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炭酸系のシュワシュワタイプ
これが思った以上に癒される。
「どの香りにしようかな」と選ぶのも楽しいし、
湯船に色がつくだけで“特別な感じ”が増す。
今では月に1〜2個、
ちょっといい入浴剤(300円〜500円くらい)も買う。
無印のバスソルトや、LUSHのバスボム。
これを「週末用」に取っておくのも、自分の中の楽しみになった。
「1000円以内の贅沢」って、手軽なのに満足度が高い。
お風呂は“日常”だけど、
入浴剤ひとつで“ご褒美”になる。
3. 「スマホなし」の時間を作る
お風呂の中でスマホを持ち込んで動画を見るのも楽しい。
でも僕は、たまに**「スマホなし」**で過ごす。
湯船に浸かりながら、
ただぼーっと天井を見たり、
湯気の向こうの自分の影を見たり。
「何も考えない」って、普段意外と難しいけど、
お風呂の中だと自然に“空っぽ”になれる。
お湯の中で力が抜けていく感覚。
心の声がふわっと静かになる時間。
**「何かをしない時間」**が、
こんなにもリセットになるとは思わなかった。
スマホはお風呂の外。
その30分は、自分だけの静かな時間。
お風呂が“心の余白”になる。
4. 「出たあとの楽しみ」を用意する
お風呂の楽しみって、
「出たあと」も含まれると思う。
僕は、お風呂上がりのために
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冷たい炭酸水を冷蔵庫に入れておく
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ふわふわのフェイスタオルを用意する
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お気に入りの部屋着をソファに置いておく
こんな小さな“未来の自分への準備”をする。
お風呂上がりに
キンと冷えた炭酸水を飲む。
肌触りのいいタオルで顔を拭く。
お気に入りの部屋着に着替えてソファにゴロン。
「ああ、幸せ。」
その一連の流れが、
お風呂時間を“もっといいもの”にしてくれる。
準備があるだけで、
“自分を労わる”気持ちがちゃんと形になる。
5. シャワーだけの日も“気分のいい一工夫”を
毎日湯船に浸かれるわけじゃない。
でも、シャワーだけの日でも
「ちょっと気分が上がる工夫」をする。
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シャンプーやボディソープを少しいい香りのものに
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シャワーを浴びる前に、照明を暗くして雰囲気を作る
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BGMを流す(スマホでカフェ音やジャズ)
たったこれだけでも、
“ただのシャワー”が“気分転換の時間”に変わる。
特別なことをしなくても、
「自分が気持ちいいと感じる要素」を少し足すだけでいい。
お風呂やシャワーは、
1日の疲れを流す“儀式”みたいなもの。
そこに“楽しみ”を加えると、
“明日も頑張れる自分”に戻れる。
おわりに:「お風呂って、自分をリセットする場所」
一人暮らしって、
誰も自分を褒めてくれないし、
誰も「お疲れ」と声をかけてくれない。
だからこそ、
**「お風呂だけは、自分で自分に“お疲れ”を言う場所」**だと思う。
完璧に整えなくてもいい。
たまにシャワーだけでもいい。
でも、“自分のための時間”だと意識するだけで、
お風呂の価値がぐっと変わる。
今日も外で頑張った自分に、
「お疲れさま」と声をかけるように。
僕はこれからも、
お風呂時間を“自分の味方”にしていきたい。